世田谷美術館で開催されている【グランマ・モーゼス展】に行ってきました。
グランマモーゼス(1860-1961)は、12歳の時から奉公に出て、奉公先の人と結婚。10人の子供を産み、(幼くして5人は亡くなりましたが)残された5人の子供を育て上げながら、夫と農園を営んできた人です。
晩年刺繍で農村の風景を刺していましたが、リウマチで手がうまく動かなくなると、70歳になってから 針を絵筆に持ち替え101歳で亡くなるまで絵を描き続けました。
上手な絵ではないと思います。でも 自分の生きてきた農村の暮らしや家族がとても好きで大切にしてきた気持ちが、伝わってくる絵でした。この素朴な絵はやがてアメリカで紹介され、人々の心を打ち、あっという間に人気作家になったそうです。今でもモーゼスおばあさんと呼ばれ、その絵はクリスマスカードや絵本になり、世界中で愛されています。
会場のところどころに、掲示されていたモーゼスおばあさんの生き方や話した言葉に感動しました。(もう忘れてしまったので💦正確には書けませんが・・・)自然や家族を愛し、古い物を大切にして、忙しく働くことをいとわない、自分の周りにあるすべてを受け入れ、後悔のない人生です。
この展覧会に来る前にNHKでキュレーターでもあった原田マハさんのトーク番組を見ました。その中でキュレーターの仕事の一つに文章を書くこともあるのだと知り、今回の展覧会では、説明書きなどの文章をしっかり読んでみました(いつもはあまり読まなかったので)風景画の説明に 正確ではありませんが「柵で区切った畑のひとつひとつが丁寧に塗り分けられていて、まるでパッチワークのようだ」と書いてありました。
なるほど、言われてみると本当にパッチワークを見ているようで、こんな見方もあるのだと楽しくなりました。言葉の力ですね。
追記:もしこの展覧会に行く予定の方がいらしたら、☆是非2階の常設展もみてくださいね。(同じチケットで入場できます)大きなバスキアの絵やルオーの絵が展示されていました。好きな横尾忠則のポスターもありました。♪ ☆土曜日に行くと地下で100円ワークショップもやっていて、かわいいキットが100円で買えます。♪