母の遺作の刺繍の中に屏風がありました。
これはなんだ?と調べてみたら、茶道で使う風炉先屏風というものらしいです。
母は茶道をしていたことはないので、なぜ作ったのでしょうか?
今では聞くこともできませんが・・・・・
この屏風は、たぶん母が40代から50代の頃習っていた戸塚刺繍の作品だと思います。
母の刺繍を紹介する時毎回口にしてしまう事ですが、
「忙しい日々の中、よくぞこんなに手の込んだ時間のかかるものが出来たなぁ 」です。
専業主婦でもなく、子供三人とうるさいお姑さんの面倒を見ながら、夫の工場を同じ時間手伝い、当時住み込みだった従業員の人たちの食事の世話もしていました。
母が生きている頃にそんなことに気が付いて、すごかったね、と言ってあげたかった。
と、母の刺繍を見ると少し感傷的になります。
右側です。
戸塚刺繍は地刺し?が特徴ですよね。
左側です。
母は絵が描けない人で、図案を写すのが一番不得手でした。どうしても曲がっちゃうのよね、そして曲がって写した線を修正するのもできなくて、嘆いていました。
その点、戸塚刺繍は目数のしっかり整ったクロスステッチ用の布を使うことが多かったので、良かったのではないかと思います。(^^)